湘南ベルマーレサイクリングチーム|CYCLE ROAD

トライアスロン レポート

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2018:05:13:10:00:00[18.05.13]

JPTシリーズ第8戦 第2回JBCF宇都宮ロードレース


開催日:2018年5月13日
開催地:鶴カントリー倶楽部周辺特設コース/ 周回6.7km(右回り)
レース形式:ロードレース/公道
 
【レース結果】
1位 増田 成幸 (宇都宮ブリッツェン) 02:19:54  av40.22km
2位 岡 篤志 (宇都宮ブリッツェン) +00:15
3位 入部 正太朗 (シマノレーシング) +00:17
4位 アイラン・フェルナンデス・カサソラ (マトリックスパワータグ) +00:17
5位 小野寺 玲 (宇都宮ブリッツェン) +00:19
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25位 米谷 隆志 (LEOMO Bellmare Racing Team) +02:30
27位 岩瀬 照 (LEOMO Bellmare Racing Team) +02:49
44位 才田 直人 (LEOMO Bellmare Racing Team) +06:58
DNF 小嶋 渓円 (LEOMO Bellmare Racing Team)
 
【レース展開】
2日目は宇都宮市森林公園でのロードレース。前日の好天と打って変わってこの日は雨予報。予報ではお昼頃からの雨だったが、地元の方の「森林公園は雨が降りやすいんだよね」とのコメント通り、朝方から断続的に降り始める雨。広報班としては土砂降りだった昨年のJAPAN CUPを思い出してしまう。そのJAPAN CUPではカメラを1台水没させ失ってしまった広報班。今日は早めに「諦める」ことも考えて取材を始めた。
 
比較的小雨の状態で13時過ぎに93.8kmのレースがスタート。
 
膝痛が心配な米谷選手。朝の時点で前日の疲労はほぼなく膝の違和感もないとのこと。ただ、どの程度走れるか、また長い時間踏み続けて膝に違和感が出ないか分からなかったため、中盤まではレースが決まりかねない動きがない限り集団でこなすプラン。問題なく走れれば終盤の小集団に残れるように動こうと考えてスタート。今日の小島選手は調子に乗っても良い日。とはいえ前半の上りで調子に乗って踏み過ぎないこと。米谷選手とコミュニケーションを取りながら最低でも完走が目標。岩瀬選手は集団前方で走り、できるだけチームメイトの近くにいること。そして完走することを目標にスタート。そして才田選手。キツイ展開から終盤に優勝を狙う。
 
レース序盤。
 
才田選手はほぼ定位置の集団後方で様子見、一方の米谷選手は集団前方が定位置。メイン集団の先頭の見える位置で周回を重ねつつ、登りでは少し番手を上げて入りながら脚を削らないように走る。カラダの調子は悪くないと感じていた岩瀬選手、1-2周回目はハイペースで切れて行く選手が多い中、自分は余裕があったので調子が良いと判断し、後半に備えて無理せずコースの確認に務める。4周回目辺りから集団前方に位置取りを始め、インターバルのかかりにくい良い位置を探す。小嶋選手も集団の前方でスタート。しかし序盤のアタック合戦のペースを速く感じ、米谷選手のいる集団前方に入れない。コーナーの度にインターバルがかかる中、徐々に脚を削ってしまう状況。このあたり、序盤から各選手に調子の差が現れてしまう。
 
5周回目。
 
鶴カントリー倶楽部の登りでメイン集団内で落車発生。小嶋選手と岩瀬選手は巻き込まれることは無かったが、登り途中で脚を止めることになり、集団後方まで番手を下げてしまう。その後、2人は後ろを走っていた才田選手と合流し、何とか3人でメイン集団に復帰するが小嶋選手の脚はさらに削られることになる。一方、この日調子の良かった岩瀬選手は集団前方まで復帰。6周回目辺りからは米谷選手と合流し、有力チームが固まっているすぐ後ろで走り続ける。ここはJプロツアーのレース展開が自分の目で見れる場所。今年初めてJプロツアーを走る高校生ライダーの岩瀬選手にとっては絶好の勉強場所になる。
 
7周回目、シマノレーシングがメイン集団のペースを作り始める。
 
序盤から脚を削られ続けた小嶋選手、鶴カントリー倶楽部の登りは何とか耐えるも平坦区間でのインターバルに耐え切れずレースが終わってしまった。群馬の時に感じていたが、やはり1分2分の強度が足りない。また、レース強度に耐えられる心拍にもなっていなかった。集団の前に居ることも出来なかったのでレースの展開も全く分からなかったのもダメな点。完走出来なかった事がとても屈辱的で悔しかった...とレース後に語った小嶋選手。この感情を忘れずに、次回の那須はしっかりと結果を残せられるように。
 
レースは残り4周回、逃げ集団が吸収されるとメイン集団はアタック合戦開始。
 
そして残り3周回の鶴カントリー倶楽部の登りで一気にペースが上がる。そこまでメイン集団に食らいついていた米谷・岩瀬の両選手だったが、このペースアップに付ききれず、中腹で先頭から遅れ、10人強の後続集団に入った。米谷選手はその後は何もできず、最終周回は短い登りで苦しくなり集団後方でゴールすることになる。
一方の岩瀬選手は後続集団に取り残されるもまだ諦めない。積極的に後続集団を牽き、さらに最終周回では米谷選手と相談して果敢に抜け出しのアタックを敢行する。結果には結びつかなかった(いや、この位置で完走した事自体が十分な結果かもしれないが...)が大きな収穫となるレースとなった。レース後「結果的にはすぐに潰されたけれど最終局面でアタック出来たのは良かったと思う。レースを通して前の方でチームメイトの近くで走ることができていたし、勝負の分かれ目も分かったし、チャレンジも出来て自信に繋がる走りが出来た」と岩瀬選手のコメント。集団前方での密集度に慣れず譲ってしまうことがあったり、他の選手に注意されることが数回あったりと課題もあるが今後の成長に期待したい走りとなった。
そして才田選手。得意なはずのレースが一転、雨の苦手なレースとなった。徐々に本降りに変わる雨と多発する落車に気持ちが持たずに完走しただけのレース。良かった点は転ばずに完走したことだけ。本来狙わなければいけなかった立場なのに集団後方で無駄足を使うだけの動きをしていたので展開も何もない状況。調子は悪くなかったはず。レースがしばらくないのでリフレッシュしてから再スタートしたい...とレース後のコメント。
 
【宮澤監督から】
宇都宮ロードレースは、周回方向が去年と逆回りとなり選手にとっては走りにくいコースとなった。クリテリウムにスタイルが似ており、スタート/フィニッシュ地点から平坦に出るところまではほぼ一列棒状、上りに入って頂上を過ぎたらまた集団は伸びゴール地点へ帰ってくる。集団前方に位置取りしていないとどんどん疲労し、集団から遅れてしまうレースとなる。
雨の中、レースは常に伸び縮みする。前半は岩瀬は米谷を目標に20~30番手をキープ。小嶋は位置取りができず徐々に位置を落とす。才田は雨のコーナーの多いレースが苦手なこともあり、折角のロードレースが苦手レースへと変わってしまった。米谷は岩瀬を気遣いながらもブリッツェン、マトリックス、キナンが動かす集団内で動くタイミングを狙う。米谷は膝痛からの復帰ということもあり、残り3周でシマノのペースアップに前に付くことができず岩瀬と共に切れてしまい、そのまま切れた集団でのゴールとなった。
今回の宇都宮は脚の差よりも、ポジショニングの差がレースを大きく左右するため、選手には前々で走るよう伝えた。米谷が病み上がりだったのは仕方ない中、チームメイトの岩瀬に気を使うあたりはチームの状況としても良い事。岩瀬は初めてレースが決まる瞬間を目の前で見る事が出来た事も良かった。その後も積極的にアタックをしたという報告も受けており、順位ではなく、「どんな経験をしたか」を評価するチームを目指していることを理解してもらえていると感じた。こうした小さな成功体験を増やしていってほしい。
今回のレースは位置取りとインターバルの連続がポイント。パンチャーや位置取りが得意なクライマーでも、慣れれば前でゴール出来るレースだった。小嶋、岩瀬、米谷は色々と挑戦しながら、最低限の走りが今年中には出来るようになるべきだろう。
 
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